ワークショップ・ファシリテーター 住民参加・協働支援コンサルタント (財)日本総合研究所 客員研究員
今
井
邦
人
平成22年
8月20日
つくば市の
自治基本条例づくりの
考え方と進め方について
参加・協働の自治基本条例づくりの事例
1.多摩市自治基本条例 (東京都) ・平成12~16年,平成16年8月施行
2.久喜市自治基本条例 (埼玉県) ・平成14~16年,平成17年3月施行
3.平塚市自治基本条例 (神奈川県) ・平成16~18年,平成18年10月施行
5.米子市民自治基本条例 (鳥取県) ・平成20年~,策定中(22年4月に素案提出)
4.流山市自治基本条例 (千葉県) ・平成17~21年,平成21年4月施行
6.小田原市自治基本条例 (神奈川県) ・平成21年~,策定中(8月23日に骨子案提出)
1.多摩市自治基本条例
公募市民による「市民ワークショップ」 公募職員による「職員プロジェクトチーム」
自治基本条例フォーラム 「旗上げアンケート」
2.久喜市自治基本条例
「市民ワークショップ」(公募市民)
+「検討懇話会」(専門家と市民WS代表) =「合同会議」
「検討懇話会」 「市民ワークショップ・検討懇話会
3.平塚市自治基本条例
公募市民による「市民委員会」
公募職員による「職員プロジェクトチーム」 専門家・市民委員会代表による
「策定委員会」
流山市自治基本条例の検討過程の特色
1)条例検討の活動に加え、公募市民委員の主体的・
積極的な自治推進運動を実施「自治始めます。」
→市への提言後も、最後まで市民へのPR活動を継続2)徹底した市民との対話・PI(対話集会)の実施と
市民意見の読み込み(のべ3,400人,7,000意見)
→公募市民の代表性の課題を克服(代弁性)3)策定調整会議における政策形成過程での協働
→住民と行政の開放的・水平的議論を通じた創造的合意形成
流山市のいま
~人のつながり・行動が変わる。自治基本条例づくりは“まちづくり”
自治基本条例づくりが、新たな市民活動・地域活動のきっかけとなった ~北部公民館指定管理者・NPO法人コミュネット流山による自主企画
◇行政:職員研修(検討前から4回目)、実効性確保の年次計画 市民参加条例の検討、職員の自主研修の開催
◇議会:議会改革を推進中(議会基本条例が同時施行)
「ホタルの学校」
(子どものお泊まり体験合宿) 「水曜夕暮れサロン」
5.米子市民自治基本条例
「つながろう
米子市民自治運動」 (議員さんとのPI)
「検討委員会」
イベントでの PR活動
米子市の自治基本条例づくりの検討過程の特色
1)市民の思いを反映する工夫(二段階方式)
①より多くの人々の声をもとに市民語で“趣旨”をまとめる ②趣旨をもとに条例素案づくり
2)つながろう米子市民自治運動(PI)
・検討委員会委員・全員がワークショップの進行役・ワークショップで生の意見をその場で生け捕り・活け作り ・多様な立場の人々とのコミュニケーション
(自治会、NPO、高校生、企業、職能団体、議員、等々)
3)柔らかく、楽しく条例づくりをPR
6.小田原市自治基本条例
「オープンスクエア」と「検討委員会」
小田原市の条例づくりでやろうとしてきたこと
1)みんなの思いをより確かに反映する
①オープンスクエアの意見を検討委員会で読み込み、市民の 言葉で「骨子案」をまとめる
②「骨子案」を翻訳し、条文案を作成する
2)徹底したワークショップで生産性を高める
・市民はもちろん、議員、市職員とも水平的関係で交流 ・検討委員会のワークショップで、オープンスクエアの意見から「骨子案」につながる素材を抽出する
3)実質的な市民・議会・行政の連携・協力を目指す
・市民、議員、市職員が、それぞれの持ち味を活かし合う検討過程に(各主体がこれからのあり方を考える)
7.新城市自治基本条例
「まちづくり大茶話会・しんしろ」
~3つのテーマごとにグループを入れ替わりながら、聴き合い・話し合い
参加・協働の自治基本条例づくりにおける
市民検討メンバーの役割の移り変わり
市民検討メンバーが話し合い、条文案までつくる
市民検討メンバーが他の市民の考えも聴き、
条文案までつくる
参加・協働の自治基本条例づくりにおける
ファシリテーターの役割
2.協働による検討過程の組み立て・工夫を提案する
3.論点を整理し、検討テーマを提案する
6.みんなの力を引き出し、全体の推進力にする
4.現場の生の状況に対応して進め方を修正する
5.今、次、いない人のために資料や記録を整理する
1.中立的な立場で話し合いの進行をつかさどる
つくば市の条例づくりの考え方と進め方
~キックオフ・ワークショップ(22.5.16)
「つくば市らしい自治基本条例の
つくり方を考えよう」
キックオフワークショップのテーマ
「つくば市らしい自治基本条例のつくり方を
考えよう」
1.つくば市ならではの内容・特徴をもった自治基本条例とは? (つくば市らしい条例)
2.つくば市の地域特性に合わせた条例のつくり方とは? (つくば市らしく条例をつくる)
キックオフワークショップの成果の要点
(1)「つくば市らしい自治基本条例づくり」の
基本的あり方について
1.つくば市の成り立ちをふまえた条例づくり (コミュニティの歴史・開発の歴史・地域性)
~旧6ヵ町村(桜,筑波,谷田部,豊里,大穂,茎崎) ~自然豊かな農村的地域,研究学園都市,TXと沿線開発 2.つくば市のこれからのまちづくりにつながる条例づくり
(今後のまちづくりの進め方)
~コミュニティの多様性と相補性,ゆるやかなまとまり, 自律と連携
キックオフワークショップの成果の要点
(2)検討プロセスの基本的な考え方について1.できるだけ多くの市民の参加で,みんなで決めていく。 2.色々な人が集まれるきっかけと,集まった人々や出会いを
活かす仕組みをつくる。
3.検討プロセスをオープンにする。
(情報受発信→情報共有,会議の公開性,参加しやすさ) 4.市民・議員・市職員が同じ場で意見を出し合える場を
つくりたい。
キックオフワークショップの成果の要点
(3)つくば市民の多様性について○昔からの住民,新しい住民
・「旧住民・新住民・新々住民」 ・「万博前・万博後・TX以降」
○組織や団体~自治会,PTA等の地域組織,NPO,企業など ○学生,大学教職員,研究者,外国人
→「学園都市らしく」
○子供(小中学生),学生(小・中・高・大) ○流動的な市民,仮住まい感覚,無関心層
キックオフワークショップの成果の要点
(4)検討の進め方と工夫について○はじめから条例づくりに市民が参加できるように ○市民会議…公募市民,各地区から,各世代から ○オープンスクエア(小田原市)のようなやり方,
出前PI(流山市,米子市) ○会議の会場,実施日時の工夫
(地区・旧町村,研究所,大学,各種団体)
○市民同士の話し合い,多様な市民の出会いと話し合い, 市民・議員・市職員の話し合い
○情報共有・公開性・透明性
(口コミ,ホームページ等を活用した情報発信) →ローテクとハイテク、アナログとデジタル
キックオフワークショップの成果の要点
(5)話しあう内容について○「自治基本条例」って,何?
○つくば市にいま,欠けているものは何か? つくば市民は何を育んでいけばいいか? ○情報共有・市民参加・市民協働のあり方,
民がつくる公共
「つくば市らしい」自治基本条例のつくり方
(1)市民参加の仕組みについて①市民ワーキングチーム(市民WT):計16名 ★今回の検討の要。市民意見に基づく骨子案の作成 ★市民の間で自治の気運を広げ、高める運動
→地域性・住民性に関してある程度の多様性を確保する 必要がある。
→少人数のグループに分けた同時多発的展開(旧町村な ど)も必要になる可能性がある。
【構成】
1.推薦委員(協働経験市民),公募委員(ヤル気市民) 2.アドバイザー:学識経験者に要所で助言を得る
※条文作成段階とのつながりも考慮
3.ファシリテーター(プロセス設計および会議の進行) 4.事務局
「つくば市らしい」自治基本条例のつくり方
(1)市民参加の仕組みについて②地域別・テーマ別ワークショップ …基本的に自由参加の対話・交流の場
(目的に合わせて呼びかけ対象を設定、呼びかけ方を工夫)
※参加人数は,30名~80名程度を想定 1)地域別ワークショップ
(各地域で、身近な自治について考える) 2)テーマ別ワークショップ
(自治基本条例の内容からテーマを設定し、検討)
「つくば市らしい」自治基本条例のつくり方
(1)市民参加の仕組みについて③参加型イベント:大きなイベントであっても、来場者の 皆さんが参加できるような工夫をする。
※人数は,100名~300名程度を想定 【方法の例】
・シンポジウム等~「屋台方式」(流山市,平塚市) 「市民自治まつり」(米子市) ・ワールドカフェ方式の応用
~「まちづくり大茶話会・しんしろ」(新城市) ④その他:アンケートなど
・市民向けのアンケート設計は難しいが検討してみる。 (幅広くの参加してもらうための方法として)
「つくば市らしい」自治基本条例のつくり方
(2)参加・協働による条例案づくりについて①市民ワーキングチームの活動を中心に,複数の市民参加 の仕組み・工夫を活かす
◆ステージ0(準備・ウォームアップ段階)
1)市民WTの顔合わせ,チームビルディング,条例づくりの進め方 の提案と検討・確認
2)お試しワークショップを実践し、その後に活かす ◆ステージ1(意見収集・素材抽出段階)
1)地域別ワークショップ(出張),テーマ別ワークショップの実施 2)各WSで集めた意見の素材抽出(地域別・テーマ別)と蓄積 ◆ステージ2(意見集約・骨子案まとめ段階)
1)集めた意見の素材を体系づけながらまとめる。 →「骨子案たたき台」の作成
2)「骨子案たたき台」についてのWSや参加型イベント →「たたき台」に様々な人から意見を聴き、反映する 3)「条例骨子案」のまとめの検討
「つくば市らしい」自治基本条例のつくり方
(2)参加・協働による条例案づくりについて②条例案の検討について(骨子案提言後の進め方)
◆ステージ3(条例案作成段階)
◎自治基本条例策定委員会の検討により,「自治基本条例案」を作成する ○委員会の構成:学識者,市民(市民ワーキングチームから数名),
議員,職員,ファシリテーター,事務局